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コラム

Withコロナ時代の乳がん検診

コラム
  • 外科・乳腺外科 部長 大地 哲也

    【はじめに】

    日本女性が罹患するがんの第1位が乳がんであり、毎年約8万人の方が罹患しています。発症年齢は40歳代後半と60歳代にピークがありますので40歳からの乳がん検診が重要です。ところが今般の新型コロナウイルス感染症の流行によって全国的に検診の遅延が発生し、がんの早期発見への悪影響が心配されています。
    緊急事態宣言の解除後に検診は徐々に再開されており、これからのWithコロナ時代の乳がん検診の感染対策や検診の方法、また、新たな生活習慣であるブレストアウェアネスについて解説いたします。

    【検診の感染対策】

    乳癌検診学会の指針において、マンモグラフィと乳房超音波は咳・くしゃみ・大声を発生しない検査であり、受診者と技師が互いにマスクをしていれば感染リスクは高くないとされています。
    当院では指針に従った環境整備や機器消毒に加え技師のフェイスシールド着用を励行しております。

    【検診の種類】

    検診には市区町村からの委託でおこなう対策型検診と、職場検診やドック等で行う任意型検診があります。
    当院では横浜市の対策型乳がん検診として40歳以上の方を対象に2年に1回のマンモグラフィを行っています。また、任意型乳がん検診としてマンモグラフィと乳房超音波を行っています。

    【マンモグラフィと乳房超音波】

    一般に乳がんで亡くなる方を減少させ、効果ありとされるのはマンモグラフィ」です。欧米ではマンモグラフィを受診する人が60~80%に達する一方、本邦では20~30%と低率で充分な効果を発揮できていません。
    マンモグラフィの弱点に高濃度乳腺(デンスブレスト)があります。40~50歳代の方に多く、がんを見つけ難いとされますが、それを補完する検査法は確立していません。このような方には乳房超音波を追加することで乳がん発見率が改善する可能性があります。

    【メリットとデメリット】

    検診のデメリットは偽陰性(検診で発見できないがんがある)や、偽陽性(見つけすぎて本来不要だった生検や経過観察が発生する)です。
    当院では、検診~精密検査~治療を同一施設内で行っているメリットを生かし、治療結果をチームで共有することで診断技術の向上に努めています。

    【ブレストアウェアネス】

    コロナ禍でご自身の健康に改めて関心を持った方は多いのではないでしょうか?
    ご自身が乳房の状態に日頃から関心をもち、乳房を意識して生活することを「ブレストアウェアネス」といいます。これは乳がんの早期発見・診断・治療につながる、非常に重要な生活習慣です。(図表1)

    【最後に】

    乳がんからご自身やご家族を守るためには「変化や症状を感じなくても一定の間隔で検診を受ける」、「変化や症状を感じた場合は検診を待たずに直ちに乳腺外来を受診する」のふたつが重要です。(図表2)

    図表1                    図表2

    当院の乳腺外科では受診当日に結果説明や生検が可能です。当院の乳がん治療に関する情報について、「WEB版みんなの健康講座」も併せてご覧ください。

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