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コロナ禍と脳卒中あれこれ

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2022年02月28日

脳神経外科 医長  阿部 克智

 2019年に突然発生した新型コロナウイルス感染症。
 新型コロナと言うからには旧型コロナも存在します。SARS-CoV-2と呼ばれるのが現在流行中のコロナウイルスで、その中にδ(デルタ)やο(オミクロン)と呼ばれる変異種があります。他にSARS-CoVというウイルスもあります。このウイルスが2003年に大流行し、重症急性呼吸器症候群(SARS:サーズ)と呼ばれていました。これら二つのウイルスはいわば姉妹とも言える関係にあり、類似した性質を持っています。呼吸器症状が強くでる、というのも類似した性質の一つです。

【感染症流行による受診者の減少】

 そんな新型コロナウイルス感染症の流行により、脳外科に限らず受診数の減少や、急性期脳卒中に対する治療の遅れや、治療数の減少が認められます。人間ドック受診者がコロナ前より30%減少した事で、がん患者の早期診断ができてない(=進行がんになって初めて発見される)様な事態も起きています。
 ニューノーマルと言われる新たな生活様式が求められていますが、病院での診療は継続しています。健康を維持するための受診について、専門である脳卒中を中心に考えてみたいと思います。

【新型コロナウイルス感染症と脳卒中】

 コロナウイルス感染症患者の1%程度に脳卒中が合併していると言われています。脳出血は稀で脳梗塞が多く、同じ血管障害である心筋梗塞などよりも多いと言われています。
 高血圧や糖尿病の合併、脳梗塞の既往歴のある患者の方はコロナ感染により脳卒中を発症するリスクが上がります。今まで以上に予防が重要となっている、とも言えます。

【定期受診の継続】

 疾患の進行はコロナ禍でも待ってはくれません。ワクチン接種も重要ですが、それ以上に高血圧などの疾患の早期発見や日々の予防・治療が重要となってきます。
 院内では十分な感染対策を行いながら治療をしています。脳ドック・人間ドックに関しても同様です。コロナ前と同様、定期的な受診をお願いします。(ただし、発熱などあれば受診の前に電話でご相談をお願いします)
 脳神経外科ではこのコロナ禍でも例年と同等の症例数の脳血管内治療や手術を行っています。入院時には全例コロナ抗原検査・PCRを行い安全を確保しながら治療を行っています。
 治療に際して不安があれば、今までと変わらずご相談ください。お待ちしております。