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糖尿病腎症について

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2021年08月14日

糖尿病外来(非常勤医)小武 由紀子

腎症糖尿病には三大合併症と呼ばれる、合併しやすい症状・病態があります。それが神経障害、網膜症、腎症の三つです。網膜症は目に起こる病気であることから神経、目、腎臓のそれぞれの最初の文字をとり『しめじ』と覚えます。
このほか血管の病気や、感染症、認知症、癌を合併しやすくなるなど様々な合併症があります。
今回は中でも腎症についてご説明いたします。

【糖尿病腎症とは】

腎臓は、体の背中側にあるソラマメ型のだいたい握りこぶし大ほどの臓器です。細かい血管の集まりでできており、血液をろ過して老廃物を尿にして排出する働きをしています。
その他、体の水分や血圧の調節、血液の成分を作るホルモンの分泌、カルシウムや骨にかかわるビタミンDを合成するなど、様々な働きをしている重要な臓器です。
糖尿病で血糖値が高い状態が続くと、血管が傷んでしまいます。腎臓は細かい血管が集まってできた臓器なので高血糖によるダメージを受けやすく、働きが悪くなってしまいます。糖尿病が原因で腎臓の働きが悪くなった状態のことを 糖尿病腎症と呼びます。

【糖尿病腎症の症状】

初期は自覚症状がほとんどないことが多いです。このため進行してしまう前に検査でチェックすることが重要です。症状としては、足のむくみ、倦怠感、尿の泡立ちが消えにくいなどが挙げられます。進行すると機械で血液をろ過する透析が必要となります。

【糖尿病腎症の検査】

  • 尿検査:尿中微量アルブミンという項目は腎臓の早い段階でのダメージを鋭敏に反映します。腎症が進行している場合は尿たんぱく検査で評価します。
  • 血液検査:BUN(尿素窒素)やクレアチニン、eGFRという腎臓の機能を反映した項目があります。

【糖尿病腎症の対策】

一度低下してしまった腎機能を直接回復させるお薬は現在のところありませんが、腎臓の保護や、腎症の進行を 遅らせる手立てはいくつかあります。基本は血糖値を良い値にキープすること、他には血圧(塩分は控えめに!)、禁煙などが重要です。
患者さんそれぞれの年齢・体調によって異なってきますので、主治医の先生と確認するようにしましょう。

【さいごに】

基本は「糖尿病の管理」です。血糖値が悪ければ、合併症は進行します。食事指導、内服など、内科主治医の指示を守りましょう。糖尿病腎症だけでなく糖尿病網膜症も同じです。糖尿病がある方は、必ず目の診察が必要です。随時、ご相談ください。WEB版みんなの健康講座では、さらに詳しいご説明をしております。ぜひ、ご覧ください。