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糖尿病網膜症について

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2021年08月14日

眼科 副部長 下山 玲子

眼の奥には、細かい血管がたくさんあります。糖尿病になると血液中の糖分が高くなり、血管の壁を構成する細胞に障害をきたします。これが糖尿病網膜症の始まりです。

【糖尿病網膜症の進行】

  • 単純型:軽い出血(眼底出血)や血管のこぶ(血管瘤)ができます。
  • 図1
  • 図2
  • 前増殖型:眼底出血が増えます。また、血管のなかに血栓ができて血管が詰まり、眼の中にうまく 血液が流れなくなります。

網膜症

  • 増殖型:眼の中に血液が流れなくなると、眼の中に新しい異常な血管(新生血管)が生えてきます。新生血管により大量の眼底出血や緑内障が起こります。この段階を放置すると失明に至ります。

網膜症

  • 黄斑症:眼底の真ん中の部分を黄斑(おうはん)とよびます。この部分で物を見る大事な場所ですが、網膜症の程度にかかわらず、黄斑が腫れたり、出血などの影響で障害が生じることがあります。黄斑症がでると直接視力に影響するため、視力低下、歪視(わいし)の自覚症状が強く出ます。

【糖尿病網膜症の症状】

糖尿病網膜症は、初期の段階では自覚症状はほとんどありません。ある程度進行すると、視力低下、歪視などの自覚症状が出る場合もありますが、自覚症状が無い場合も多いです。極端な場合、失明寸前まで網膜症が進行していても自覚症状を訴えられない場合もあります。

【糖尿病網膜症の検査】

  • 眼底検査:必ず毎回行う検査です。点眼薬で瞳孔を開いて、眼の奥を診察し、糖尿病網膜症の程度を確認します。
  • 蛍光眼底造影検査:網膜症が進行してきたら、進行の程度、治療方針を決定するために行います。造影剤を注射した後に連続して眼底写真を撮影します。

網膜症

【糖尿病網膜症の治療】

基本は「糖尿病の管理」です。全ての段階の糖尿病網膜症で必要不可欠です。食事指導、内服など、内科主治医の指示を守りましょう。血糖値が悪ければ、網膜症は進行します。
網膜症が進行した場合は、レーザー治療、硝子体手術、網膜症の進行を抑える抗VEGF薬投与(硝子体注射)などがあります。ただ、網膜症がかなり進行すると、治療をしても視力がもとに戻らない場合もありますので、早い段階で病気を見つけることが必要です。

糖尿病がある方は、必ず目の診察が必要です。随時、ご相談ください。WEB版みんなの健康講座では、さらに詳しいご説明をしております。ぜひ、ご覧ください。