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脳腫瘍の各論4 モニタリングを用いた手術

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2012年06月28日

脳腫瘍は脳のどこにでもできます。運動神経や感覚神経がすぐ近くにある場合、手術の影響で術後に麻痺や感覚障害が出現しかねない可能性があります。そのような部位にできてしまった脳腫瘍を摘出する際には、手術中に運動神経や感覚神経を傷つけないように、術中モニタリングを併用する必要があります。

・神経膠腫(グリオーマ)→誘発運動誘発電位(Motor Evoked Potential:MEP)

 腫瘍摘出前  腫瘍摘出後

                  腫瘍摘出前                                          腫瘍摘出後

手術中にこの波の高さが50%以上低下した場合、近くに運動線維が存在することを意味し、ギリギリとのことで摘出を終わりにすることで術後の永続的な麻痺を防止します。

このような運動野(手足の動きを指令する細胞や神経線維)がすぐ近くにあるグリオーマはMEPが必須です。

神経モニタリングを併用することで、より安全に腫瘍摘出を行うことができます。 

 

・聴神経腫瘍→顔面神経モニタリング、聴性脳幹反応( Auditory Brain-stem Response:ABR )

聴神経腫瘍摘出術で必須の手術支援機器

①ニューロナビゲーション画面 ②聴性脳幹反応モニタリング ③顔面神経モニタリング 

聴神経腫瘍摘出術で必須の手術支援機器

術前MRI  術後MRI

                  術前MRI                                        術後MRI

写真右側の白く造影剤で染まる丸い腫瘍が摘出されている。術後1週間で顔面神経麻痺もなく独歩自宅退院。

 

ニューロナビゲーション(物理的ナビゲーション)、5-ALA蛍光(化学的ナビゲーション)、誘発電位などの神経刺激モニタリングを併用しつつ、腫瘍を可能な限り摘出することはもちろんのこと、麻痺などの神経障害を可能な限り減らし安全に手術を心がけています。