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コラム

術中蛍光診断 (化学的ナビゲーションシステム)

脳神経センター

手術当日の朝、5-アミノレブリン酸(5-ALA)という、もともと生体内にある物質を濃縮したお薬を内服していただくことで、腫瘍内に取り込まれ、プロトポルフィリンという物質に代謝され蓄積します。そこに、400nmという波長の光を照射することで、悪性腫瘍細胞のみを赤く光らせることができます。

通常の手術用顕微鏡では可視光しか出ないために、摘出しようとしているところが正常なのか、腫瘍なのか、わかりづらいことが多々あります。そこに5-ALAを用いた蛍光診断を加えることで安全にかつ的確に腫瘍細胞を摘出できるのです。それにより、思わぬ取り残しで再手術などのリスクを減らすことができると考えられています。当院ではこの蛍光診断に対応できる特殊な顕微鏡を常備しています。

この5-ALAというお薬は厚生労働省が認めた健康保険で使用できないため、当院倫理委員会の承認を得、患者様に費用負担なく使用することができます。手術前に十分にお話を聞いていただき、ご承諾いただいた患者様には使用させていただいております。今までの経験上、安全性は高く、使用することで得られるメリットも非常に高いものと考えています。

<実際の手術画像>
A.一部組織を提出する生検術での5-ALAの有用性

通常の手術用顕微鏡画像↓

↓400nmの光を照射すると・・・

5-ALA対応顕微鏡画像。赤く光っている部分が腫瘍。
病理を提出する際にも確実に腫瘍部位をとらえることができる↓

B.腫瘍摘出術での5-ALAの有用性

悪性腫瘍の場合、取り残しは再発リスクにつながる可能性があります↓

↓通常の顕微鏡だとどこに腫瘍が潜んでいるか分からない

5-ALAを使用すると肉眼では判別が困難な残存腫瘍が明瞭に検出できます。黄色の丸印部にわずかに残存する腫瘍を赤く検出する↓

↓赤く光る部位を摘出すると

すべて摘出できると赤い部分が消失します。5-ALAを用いることで予期せぬ取り残しを防ぐ可能性を高めることができると期待されます↓

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